今日は、アーティストと栄養についてお話したいと思います。実はアーティストて、スポーツ選手なみに、栄養管理が大事なんです。
創作活動中に体調が悪くなってしまったアーティストは、筆者のまわりにも結構います。理由は、アーティストは、作品を作る時、過度に集中し、身を削るように作品を作ることが多いからです。その結果アーティストは、体に負担をかけてしまうのです。
私は今、健康食の作り方を教えてくれる料理教室に通っていますが、今日のタイトル『アーティストの食事と健康について』は、その健康料理教室で知り合った、アーティストのノドカさんのことを話をしたいと思います。
ノドカさんは高校生ですが個展を開くなど、アート活動をされているお嬢さんです。
画像で作品を見せていただきました。開放と閉塞、光っているものと黒い波、漫画のような落書きのような写真、赤青緑白で描かれたエネルギーのある大きな絵。お習字で表現されたキーワードの群れ…。
ノドカさんの内面の断片をみるようで、18歳の女性の「今」をストレートにコラージュした作品だと思いました。






ノドカさんは、最初普通の学校に通っていたそうですが、普通の学校は肌が合わなかったのでしょう、オルタナティブスクールに再入学したそうです。とても自由な面白い学校で、全国各地に出向いて滞在して、現地の人と交流を深めながら、いろいろ学ぶというカリキュラムらしいです。
オルタナティブスクールとは、フリースクールなど、文部省が定めた学校外での教育のことです。ノドカさんは「インフィニティ国際学院高等部」で学びました。
「とっても楽しくて良い学校」とノドカさんは言っていました。ノドカさんはとても賢い、感性の豊かなお嬢さんです。自由で奥深い学びの場はノドカさんの肌にあったのでしょう。
ノドカさんは、オルタナティブスクールで滞在した和歌山の「すさみ町」でART作品の個展を開き、ダイニングアウトも開催しました。
ダイニングアウトとは、野外で食べる晩餐のことです。食事をテーマにした作品を作るアーティストは多く、現代アートの作家、リクリット・ティラバーニャは食事会そのものを作品にしています。

町の役場の人にも助けてもらい、作品展は大成功だったようです。ノドカさん自身にとって素晴らしい経験とキャリアになったと思います。
けれど、「成功」へ漕ぎ着けるまで、相当のプレッシャーがあったでしょう。作品を世に出す時は、周りの人の協力もいるので、自分一人のことではなく、周囲に対して責任を負います。18歳の高校生には、大変なことだったでしょう。
個展は大成功だったのですが、ノドカさんは作品作りや、発表までのプレッシャーが原因で、今ちょっと体調を崩しているそうです。健康料理教室に通われたのも、自分の体を食事を通して治したいというのが動機だったのかもしれません。先述したようにアーティストの創作活動には、栄養管理がとても大事なのです。
栄養療法の分子栄養学の医師、溝口徹先生の著書:「最強の栄養療法「オーソモレキュラー」入門」によると、クリエイティブ系の学生の栄養障害の特徴に関する記述があります。
溝口氏の著書によると、ある大学の芸術学部では、学生がうつ病になり退学してしまうケースが多いことが以前から問題だったようです。そこで、キャンパス内に診療所を併設し、学生を早めに受診させ、薬を処方するという対策がとられたようですが、結局多くの学生がそのまま退学になってしまうことが多かったようです。
そこで大学からオーソモレキュラーの専門家である溝口氏に、大学での栄養学の講義の依頼が来ました。以下は溝口氏の著書からの引用です。
p129 芸術学部を受験するような学生さんには、共通する栄養代謝の特徴があります。長時間強い集中力を持続させなくてはならないため、ビタミンB群が大量に消費されてしまうのです。あるいは、ビタミンB群を大量に使うことができる特徴をもっているため、芸術的な才能があると言い換えることもできるかもしれません。
中略
p129 疲れやすくなり、集中がつづかなくなります。さらに寝つきが悪くなり、寝てもスッキリした感覚がなくなり、ときにリアルな夢が増えてきます。さらにビタミンB欠乏が進行すると夢のリアルさが増し、カラーになり悪夢が増えることになります。
先述したように、創作活動には、大量のビタミンBを消費するようです。アーティストを目指すかたは、くれぐれも、栄養管理に気をつけましょう。
ノドカさんが健康料理教室に通われたのは、とても賢い選択だと思います。ビタミンBなど必要な栄養素は、食事からバランスよく取ることができればそれが一番よいのですから。
ノドカさんのように、才能のあるアーティストの方々には、ぜひ体調を管理して、バランスの良い食事をとって、これからますます輝いて欲しいと思います。