こんな人におすすめの記事です。
- アート鑑賞が好きな方
- ポートレイト写真が好きな方
- 意味不明な作品よりは、見て綺麗だなぁと思える作品が好きな方
- 霊的な作品が好きな方
時には、日常を離れて、上質のアートを楽しみたい時がありますよね。この記事は、アート鑑賞が好きな方に向けて、おすすめの作品展のご案内です。
タイトルは『We are Made of Grass,Soil,Trees,and Flowers』アーティストは山元彩香さんです。
この記事を読めば、どのような作品展なのか、どのような視点で作家さんが作品を作ったのかがよくわかりますよ。ぜひ最後まで読んでくださいね。
山元彩香さん写真展『We are Made of Grass,Soil,Trees,and Flowers』

タカ・イシイギャラリー、フィトグラフィーフィルムで、2021年10月16日から11月13日まで、写真家、山元彩香さんの作品展『We are Made of Grass,Soil,Trees,and Flowers』が開催されています。
山元さんが2019年にマラウイ共和国に行って撮影された写真です。
現代アートというと、普通に見たら意味不明な作品が多いのですが、山元彩香さんの写真は、人物のポートレートで、難しいアートのルールがわからなくても楽しめる、透明感のある美しい作品です。
マラウイの写真
それでは、『We are Made of Grass,Soil,Trees,and Flowers』で展示されている写真の一部をご紹介します。
ギャラリー展示作品を筆者が撮影したものですが、どうしても撮影する際、周囲の影が入ってしまいました。その点はご了承ください。



写真家、山元彩香さんへのインタビュー

個展のオープニングの日に、筆者は展示会を見に行ってきました。ちょうど、山元彩香さんご本人がいらっしゃったので、お話を伺うことができました。山元さんとのお話しは次のとのとおりです。
山元さんは、とても可愛らしい若いお嬢さんでした。撮影OKということなので、写真をたくさん撮らせていただきました。
山元さんは、現地に行き、現地の方達とコミュニケーションをとりながら、現地の人にモデルになってもらい撮影して、それを作品にしているそうです。
山元さんは、時間の記憶の積み重ねや、土着のものを求めて世界のいろんな場所を撮影しているそうです。例えば、マラウイも今は、西洋の文化が入っていて、土着のものは忘れられているけれど、モデルの人にカメラを向けていると、その人の箱みたいなのがパカッと開くことがあるそうです。
パカッと開くっていうのは、普通の人では、なかなか感じられない感覚だと思うのですが、アーティストさんならではの鋭くて繊細な感覚だなと筆者は思います。
山元さんの不思議な写真は、霊的な感じがします。山元さんの霊感はフィルムじゃないと表現できないのかもしれません。
筆者の感想

「パカッと開く」人をおおっている箱みたいなのが開く。そこを捉えるってすごいことだと思いました。山元さんの写真は「霊感」みたいなものが作品全体に漂っていて、とても美しいです。
私は、残念ながら感性がそれほど鋭敏ではないので、ぱっと見ただけで作品の本質がわからないことが殆どです。なので、作家さんとお話する機会があれば作品について伺うことにしています。
今回も、山元さんのお話しを伺った上で、作品をみると、最初見た時とはまた、違った感じで作品を見ることができました。
ただ、綺麗な霊感を感じさせる写真なのではなく、対象の人とコミュニケーションをとり、モデルになってもらい、カメラのレンズをむける。一連の時間の中で、その人の本質みたいなのが、パカッとでてきたときを捉え、映し出されたものがここにあると思うと、山元さんはとても貴重な瞬間を捉えたんだなと、改めて思いました。

初見ではそれほど印象に残らなかった、男性が女性を後ろから抱擁している写真ですが、山元さんのお話しを聞いたあと、もう一度写真をみてみたら、とても静かな優しさがある作品です。
山元さんの作品の人物は、どれもよく似ています。静かで、霊的で、透明感があり、美しいです。もし、パカッと開いたところが、人の魂に近いものであるなら、人は本質的には善なんじゃないかと思いました。
山元さんがおっしゃるには、中には、パカッと開かない人もいるそうなので、本質的に綺麗な人だけ山元さんのカメラに映し出されるのでしょうか? その辺はよくわかりません。
生身のコミュニケーションというのが、とても希薄になっていく今日この頃において、直接人とコミュニケーションをとるということの意味と価値を、作品を通して示してくれているように思いました。
生身のコミュニケーションが少なるなればなるほど、これからは、言葉を超えて、生身の、直接の、身体的なコミュニケーションが価値を持つかもしれません。そしてアートというのが、人と人(場合によっては、他の生物やもの)の間に入って関係を仲立ちする役目としては、とても有効なものだと感じました。
コミュニケーション、関係性を創造するというのは、アートの可能性かもしれません。
山元彩香さんのプロフィールと公式HP
山元彩香さんのプロフィールと公式HPを下のBoxに書きました。山元彩香さんについてもっと知りたいという方は、公式HPをおとづれてくださいね。
山元彩香さんのプロフィールと公式HP
- 1983年 神戸生まれ
- 2004年 California College of the Arts 交換留学
- 2006年 京都精華大学 芸術学部造形学科 洋画コース
- 公式HP
山元彩香さんの作品の価格

山元さんの作品がおいくらくらいなのか、ギャラリーに聞いてみました。山元さんの作品のお値段は、大きさと、販売する数によって変わります。
作家さんの写真は、価値を落とさないために、販売する数を予め限定して、販売します。山元さんの作品のお値段と限定数は以下の通りです。価格は税抜きです。
- 100×100 (cm) 500,000円 (限定5枚)
- 60×60(cm) 300,000円 (限定7枚)
- 30×30(cm) 100,000円 (限定10枚)
作品を買う場合、作品が好き。アーティストを応援したい。というのが一番の動機になると思います。
先述した動機にプラスして、アートには、お金という側面があります。お金の話になると、ちょっと泥臭い話になってしまいますが、作品が世界のアートマーケットに出た場合、資産としての価値がでます。
これから伸びていくだろうと期待できる作家さんの作品を、投資という視点も入れて、比較的手頃な値段で買える時に、作家さんを応援するという気持ちで購入するというのも、アートの楽しみの一つです。
作品を購入希望の方は、「タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム」に問い合わせてください。タカ・イシイギャラリーの電話番号、URLは次の見出しの基本情報に書きました。
『山元彩香氏個展』 基本情報と行き方
それでは、山元彩香さんの個展『We are Made of Grass,Soil,Trees,and Flowers』の行き方をご案内いします。
『We are Made of Grass,Soil,Trees,and Flowers』
- 会期:2021年10月16日(土)-11月13日(土)
- 会場:タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
- 入場無料
フォトグラフィー/フィルム
フォトグラフィー/フィルムへは、「地下鉄六本木駅」で下車してください。駅から東京タワーのある方向へ、歩いて10分くらいのところにあります。

タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー/フィルム
- 住所:〒106-0032 東京都港区六本木5丁目17−1 2F
- 営業時間:11:00-19:00 (定休日 日・月)
- Tel : 03-5575-5004
山元彩香さん写真展まとめ
ここまで、山元彩香さんの個展『We are Made of Grass,Soil,Trees,and Flowers』についてお伝えしてきました。
「私たちは、草、土、木、そして花でできている」という山元さんからのメッセージを聞くと、私たちは、地球と断絶した存在じゃなくて、同じだよとと言われているいようで、なんだか、遠い遠い、太古の昔に意識がアクセスするみたいな感じがします。
土の中で植物は根を張り巡らせて、お互い情報を交換しあい、ネットワークを作って、コミュニケーションしているといいます。私たちも同じかもしれません。
人でも、動物でも、植物でも、ちゃんと目をむけていると、何か今まで気がつかなかったことが見えるのかもしれません。私たちが普段は目に入らなくて、素通りしてしまっているけれど、大事なものがきっとたくさんあるのでしょう。
ARTとコミュニケーション。山元さんの個展は、ARTの意味と、可能性を感じる展示会でした。
「ARTとは何か?」についてと、「ARTとお金の関係」について書きました。こちらの記事も合わせてお読みください。